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FUT法式植毛の特徴を知る

FUT法はAGA治療の中でも特にメジャーな方法となっており、自毛植毛を受け付けているクリニックでもかなりの割合がこの方法を採用しています。この他の方法としてはFUE法やMIRAI法といった方法がありますが、それぞれで特徴が異なるために事前に知った上でしっかり選択をするべきでしょう。特にFUT法は大規模な設備が必要になるために治療として受けられるクリニックが限られていることが多く、特徴を押さえておかないと本当に自分にとってこの方法がベストなのか判断が出来ないことが多いです。ではこの方法の特徴としてはどういったことが挙げられるのか、ここでチェックしていきましょう。

まずそもそも「FUT」とは何かについてですが、これはFollicular Unit Transplantationという英文の頭文字から取って付けられた略語です。日本語にすると毛包単位の移植となり、ざっくりと方法を説明するとすれば「メスを使って毛包を採取してAGAの症状が出ている部分に移植する」といった形になります。
例えばAGAは特に頭頂部や額の生え際から毛量が減少していく症状となりますが、その反面後頭部で大きく毛量が減少するというケースはあまりません。そのためAGAがかなり進行している人であったとしても後頭部から毛髪を採取して、頭頂部や生え際に移動させれば外見的にAGAが治療できたように見えるわけです。
このFUT法のメリットとしては何よりもメスで皮膚を切り取ってAGA症状が発生している部分に植えるという特性上、一度の施術でかなりまとまった量の植毛が出来ることが挙げられます。最初の方で触れたFUE法は毛包ひとつひとつを手作業で採取していくことになるため、数千本単位の移動となるとかなりの手間がかかるというデメリットがあります。しかしメスで一気に切除する方法であれば施術にかける時間が短くなり、時間が短くなるということはそれだけ患者の費用負担も抑えられるということになるわけです。またまとまった量の毛髪を採取するという性質上、植えた髪の毛の密度が高密度になりやすいことも大きなメリットです。「外見が最低限改善されれば良い」と考えている人だとそこまで大きなメリットにはなりませんが、AGA治療において若いころのような髪の毛のボリュームを求めているのであれば、この点は非常に大きなメリットになってきます。加えて定着率に優れている、コストも比較的安くなっているといったこともメリットとして挙げられるため、こういった点がメリットと考えられるのであれば選択する価値は十分あります。

さて、FUT法の特徴をざっくりとまとめると「メスを使って広範囲に植毛をするAGA治療であり、コスト・密度・定着率において大きなメリットがある」といった形になります。ただ「だからこの方法が最高だ」とも言えないのが実情で、特にこの方法はメスで頭皮を切除する以上、患者への身体的な負担が少々大きいというデメリットがあります。特に施術を担当する医師の技術やクリニックの設備によっては傷跡が残ってしまうようなケースもあり、そうなるとせっかく植毛を終えたとしても傷跡が残ってしまい、後悔の原因になることもあるでしょう。もちろんしっかりとしたクリニックであればそういったことの無いように細心の注意をはらった上で施術に臨みますが、もともと患者への負担が少ないFUE法と比べるとデメリットと呼べる部分も確かにあるわけです。AGA症状が進行してかなり薄毛が目立っているということであればこの方法は大きな効果をもたらしてくれるとは言え、一概にこの方法が最適だと言いきれるようなことはありません。施術費用も比較的高額になってきますから、施術を受けると決めたのであればまずはしっかりと情報収集をして、信頼できる医師からアドバイスをもらったうえで自分にとって最適な方法を選ぶように心がけましょう。